Musica Argentina Brasileira All Frontiers


by sh2o

Enzo Favata "CROSSING"

a0023718_2121081.jpgサルディニア島出身のサックス奏者Enzo Favataの新譜”CROSSING”。
何と2枚組全30曲。トータル155分にも及ぶ大作だ。といっても”Ushuaia”1曲を除き1989年から2004年までのホームスタジオやレコーディングのアウトテイクス、そしてライブ音源を収録したものだ。しかしもともと旅日記か絵巻物風な作風なだけに全く違和感はない。かえってEnzo Favata達自らを描く道程なだけに音が映像としてよりクッキリと輝いているように感じる。
とくにライブ曲はその地中海OREGONともいうべき演奏の素晴らしさもさることながら、サルディニアの合唱団やサルディニアの歌姫Elena Ledda、Dino Saluzzi、Enrico Rava、クロアチアのギタリストElvis Stanicらのゲスト陣の顔ぶれと演奏も興味深い。またそのライブの場所たるやサルディニアはもちろんイタリア、ドイツ、スロヴェニア、ブラジル、エジプトとアルバム”ATRANTICO”を地で行く道程だ。
Enzoのサックスは軽やかに哀愁を歌い上げる。Enzoの相棒Marcelloのギターはもう私の中ではジスモンチを超える存在だ。ライブではエレクトリックも弾き最早最強。Daniele di Bonaventuraは素敵だ。バンドネオンにピアノ。きれいに纏め上げるだけではない本物の音を彼は持っている。
このアルバム”CROSSING”のタイトルとコンセプトも南アメリカからイタリアへ戻る飛行機の中で、カーボヴェルデの島々を見ながら思いついたという。彼ら自身の音楽旅日記”CROSSING”。それは同時に私が彼らの音楽と出会えた”CROSSING”の証でもある。

素晴らしい音楽に出会うに時も場所も関係は無い。ただ贅沢をいうなら同じ時を同じ空気を、ミュージシャンや愛する人と共有できたら。私にとって音楽とはそういう喜びだ。
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by sh2o | 2005-07-17 21:22 | All Frontiers