Musica Argentina Brasileira All Frontiers


by sh2o

Falu

a0023718_12403626.jpgインドはムンバイ。母も祖母も伝統音楽の歌手という家に生まれたFalguni Shah。その才能はUstad Sultan Khanも認められ、Ustadの元で学ぶのを許されたそうだ。
そして今NYCでデビューアルバムFalu "Falu"をリリース!デビューアルバムといっても2003年にはKaryshmaというバンドのリードシンガーとしてアルバム"Nearly Home"をリリースしており、ソロデビュー作といったところだ。師であるUstad Sultan Khanにも参加している。

Karyshmaもそうだったが、サウンド的にはヒンディ・ロック!とはいってもただ単にインド音楽をRockっぽく演奏しているわけではない。Faluは特徴的なインド的旋律を歌ったかと思えば、いたってオーセンティックなフォークロック的な歌唱になったりと非常に変幻自在。そこに絡むギターのMark TewarsonのRockギター。これがサウンドの肝。1曲目"Without You"なんて、U2Falu参加?ってイメージのかっこよさ!といったら言い過ぎ?金物が鳴り響き、ヴィブラフォンが転がる先で、Faluが踊っているよ。Faluが音楽を歌うことが本当に好きなんだろうなぁ、という気持ちがものすごく伝わってくる。

70年代に大ヒットしたボリウッド映画『Hare Rama Hare Krishna』の主題歌だったっという"Dum Maro Dum"のかっこよさといったらない!また板上で無造作に切り捨てるような勢いのギターリフ。鍋にほうりこんで煮込めばいいだろ!てな強火の勢いのベース&ドラム。
そこに出現する彼女のか細く千切れそうな雲のような高い声。怪しげな煙を巻き上げながら空へと上り雲となり雨を呼ぶ。実は現れた雨のような歌声は、大きな雲の一部でありその向こうにある虚空を呼び寄せていると気づいたときの快感!これがナチュラルトリップかぁ?!

Ustad Sultan Khanのサーランギーとヴォーカルは6曲目の"Quiet Storm"で聴くことができる。これがカントリーロックバラード風。そこにUstadのサーランギーが地平線から押し寄せる風のように土や木切れなど塵を伴いながら吹き付ける。この曲でのヴォーカルはFaluではなくGaurav Shah(Faluの兄弟?)の地鳴りのような歌声が聴ける。

アルバム後半はやや失速ぎみだが、Ustad Sultan Khanの11曲目"Copper Can"Falu&Ustadの師弟共演でまた体が震える。なんかカナダの御大バンドRUSHAimee Mannの共演した曲"Time Stand Still"の雰囲気を思い出したよ…

今、渋谷の大阪の、そこここの街のインド料理屋では、Faluの音楽を流すべきだ。レストランで流れる場違いなRock、雰囲気だけの薄汚く小洒落たバーで強要されるテクノトランス、ファーストフードやコンビニから溢れるPOPSを駆逐し、最近乱立ぎみの競合他店との差別化で商売繁盛間違いなし!ま。そんな冗談はともかく…

インド伝統音楽を源流に様々なイノベイイター=革新者が出現してきたわけだが、Faluはまた新たに現れたイノベイターの一人だ。そしてFaluは、きっと今までのイノベイターが成し遂げられなかったことを軽々とやってのけるだろう。

類まれな美声と美貌。5000年の伝統音楽も現代の音楽も、
Faluの中で煌きを帯びて夢幻と無限の間に踊る。


いや~是非Nitin Sawhneyとの共演が聴いてみたい!!!
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by sh2o | 2007-08-13 12:41 | All Frontiers