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Musica Argentina Brasileira All Frontiers


by sh2o

カテゴリ:All Frontiers( 98 )

Ben Monder "OCEANA"

a0023718_17351111.jpg才能が幽霊のように闊歩するNYCでもとびきり気鋭のギタリストBen Monderの最新作"OCEANA"。レーベルをSunnyside Recordsに移ってのリリースだ。
1曲目のアコギソロにまずは驚かされる。繊細で宇宙にきらめく霧氷のようだったギターサウンド、アルペジオは変わらない。でもこの力強く溢れる生命感はなんなのだろう。スピーカーの前から離れることができない。盟友Theo Bleckmannのこれまた変わらず素晴らしいヴォイスソロを挟みタイトル曲の"Oceana"。うむむむ、、、、この湧き出る熱い感情はなんなのだろう。いつもとBenもギターが違う!これはPat Martino×David Torn?いやまぎれもなくBen Monderだが。。。前3作やTheo Bleckmannとのアルバムとの違いはドラムスだ。Jim BlackからTedd Poorへ。これが非常にいい結果になっているような感じだ。そして4曲目"Echolalia"。TheoとBenのコラボレーション中最高のものではないのかな。光の中心へ収束しようとするTheoのヴォーカルと眩しく弾け大きく波打つBenのギターが涙で嗚咽する喉元をやさしく強く愛撫する。Ted Poorのドラムスが風に揺れる扉の音のように空間の道しるべになっている。この曲とタイトル曲"Oceana"のベースはKermit Driscollだ。Benのエレキギターソロ曲"Double Moon"。そしてそしてこのアルバムの一大イベント"Rooms of Light"。ここで狂気の凶器のBen Monderギターが炸裂!!!Pat Martino×David TornにさらにChristian Doranまでも飲み込んだかのBen Monderのギターが圧巻!ここでのベースはSkuli Sverrissonだ。"Spectre"で静かに沈み終わるOCEANA。。。

なんか久しぶりに「すごい」アルバムを聴いた。研ぎ澄まされた心と技。瞬間を溜め込み、放つときを選ぶ気合。混沌と恐怖を信じあう心が無に返す。そんな何かへの悲しみと愛しさに満ちた音楽。
これは今年のBEST ONEかな…正直運命的なものを感じた。。。
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by sh2o | 2005-11-23 17:31 | All Frontiers

Los Changos Trio "NANN"

a0023718_21592060.jpgLos Changosの3rdアルバム。前作はSeptetだったから「Los Changos Trio」としては2nd。Interoceanicoの塚本浩哉さんも言ってたけど、本当に音がタイトに引き締まった!って感じ、成長がはっきりと見てとれる。なんかこういうのってすごく嬉しい!
曲の完成度はもとより、Julio A. Santillanのギターの表現力がものすごく上がったって気がする。それはもう1曲目の素晴らしいギターを聴いただけで明らか。前2作と似た曲もあるんだけど全く違うように聴こえる。ベースのFernando Huergoも緩急強弱を自在にそれもさりげなく使い分け極意を得たっていう印象。パーカッションのFranco Pinnaは相変わらず素晴らしい。目立たないのだけれどLos Changosのサウンドの要は間違いなくFrancoのパーカッションだ。
何と言っても彼らの出す音は温かい。前2作ではその「温かさ」が、雰囲気に流されてしまう部分や迷いの感じられる部分において、「生温さ」に感じられるときがあった。けれど本作では、芯の強いそれでいて引き込まれる柔らかさのある、陽の照る柔らかい芝生の地面を裸足で踏みしめているような気分だ。冗長さや甘ささえ心地よく感じられる。贅沢をいうなら、3人のつくる音にもう一つヴァリエーションが欲しい。パーンって景色や場面がその一音でがらりと変わってしまうような。多分それはJulioのギターが大きな鍵を握っている。彼のギターの音色、フレーズ、響きにもう一つなにかが加わるとLos Changosは更にMaravilloso!なバンドになるだろうな!それは安易に他の要素を取り入れたり新奇なものではなく、彼の体験と影響がもたらす新しい何か。その一端はMarta Gomezに捧げた1曲目で聴けるんじゃないかな。この曲は本当に最高!「喜び」の感情から生まれたというこの曲。鍵はそこかな?
じんわり染み込んでくる3曲目もいいし、Vincenbte Amigoに触発されたという6曲目、Fernandoのベースの美しい8曲目も素敵。そしてJulioがボリビアで撮ったというジャケ写、Martaのバンドメンバーへの愛情が感じられるメンバー写真など、音だけでなくCD丸ごと温かいこの秋冬必携のアルバム!!!
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by sh2o | 2005-10-31 21:59 | All Frontiers
a0023718_2044817.jpgチェロ奏者Zoe Keatingの2ndアルバム。基本的には2004年にリリースされた"One Cello x 16 (EP)"の延長にあるアルバムだ。当然といえば当然だけど。より映像的な、"One Cello x 16"の世界が美しく構築された音楽になっている。映像的という意味ではJoraneのアルバムを少し思い出した。ちなみにZoeもカナダ生まれだ。
重なり繋がりまた重なるチェロの音の中で、だんだんとチェロの姿は消えていく。重なれば重なるほどチェロということは意識から消えていく。うねり飲み込まれ包み込まれそっと置かれる。でも曲の終わりにはしっかりとチェロを抱きかかえているような感触にかられる。響き渡る音というよりも、剥ぎ取られる音というべきか。ささくれを静かに引き抜かれるような、瘡蓋を静かにはがされる様な、ひりひりとする安堵。次第に温かくなる傷跡に、滑らかにチェロのボディを滑ってくる音がやけに心地いい。
急激に打たれるピリオドは、世界を止める悲しみの音。そして動き出すときに、Zoeのチェロは地平線で静かに光る。そっと弾かれる弓のように。
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by sh2o | 2005-10-16 20:07 | All Frontiers

GAIA CUATRO

a0023718_11401713.jpg10/12(水) GAIA CUATRO Japan Tour 2005 
会場:名古屋ボトムライン
Gerardo Di Giusto/piano
金子飛鳥/violin,voice
Carlos 'el tero' Buschini/bass
ヤヒロ トモヒロ/percussion
日亜混成カルテットGAIAのライブを名古屋ボトムラインへ聴きに行った。去年も確か今ごろ。栄のJazz in Lovelyに聴きに行った彼らのライブはそれはもう素晴らしいものだったし、レコ発ツアーということで凄く期待して聴きに行った。
入り口でEPジャケットサイズのGAIAのCDを購入。なかなかの迫力のジャケ。吉田達也のバンド磨崖仏を思い出したよ。しかしお客さん寂しい…20人くらい?う~ん…プロモ不足なの??ステージも高いところにあるので更に距離感が遠く感じる。
演奏が始まってもそんな不安や違和感はなかなか払拭されない。Jazz in Lovelyでの印象が強すぎるせい?会場の音響のせい?金子飛鳥のヴァイオリンの音も気持ちの上を上滑りしていくように感じる。ヘラルドのピアノもかなり押さえ気味だ。GAIAのアルバムからの曲が続く。ヤヒロさんのMCにもあったけど「大人」の演奏である印象。それぞれがそれぞれの演奏を聴きながらバランスをとってGAIAの音を作り出していくインタープレイ。でも。もっとGAIAのポテンシャルの極限を知りたい。4人の混沌が過ぎ去った跡に広がる青空を感じたい。それを少し感じさせてくれたのがヘラルドのアルバム"DI Giusto y Camerata Ambigua"に収録されている曲。
2部では席を後ろへ移動してステージと視線を同じくしてみた。これが正解だった。これがGAIAなんだね。アルバム5曲目。ヘラルドのピアノ、金子飛鳥のヴァイオリン…もう少しで涙腺ユルユルになるところだった。やはりヘラルドのアルバムの曲がいい。アルゼンチンぽさが一番感じられるというせいもあるのだけど、ヘラルドのピアノ・曲と金子飛鳥のヴァイオリンの相性がすごくいい。二人の間での緊張感ある演奏をもっと聴きたい。
GAIAってなんだろう。演奏している本人たちは気持ちよさそう。それはこちらにも伝わってくる。でも何か何かが物足りない。もちろんあまりにも寂しい客席や、会場の問題(やはり間近で聴きたいよ)もあるだろ。でもでも。去年のあの晩とは何かが違う。ヘラルド体調悪かったのかな?皆あまりにも大人すぎて音がすれ違っちゃているように聴こえた。もっと重なり合ってぶつかり合って生まれる新しいマジックを感じさせて欲しいな。通り過ぎ去る風景ではなく、見上げれば広がる開かれた空のような。
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by sh2o | 2005-10-14 23:00 | All Frontiers
a0023718_10151774.jpgヴォーカルのAnn-Lynne WilliamsとギターのMatt Brownを中心とする4人組みユニットTrespassers William
最近はこればかり聴いている。ゴシック・アンビエント?Mazzy Star?カウボーイ・ジャンキーズ?どれでもなんでもいいや。テーブルからみえる窓の景色にぼつんと浮かぶようなAnnのヴォーカル。暗やみに照らされ光に閉ざされる心の水底。こみあげてくる隠された悲しみと愛情。すごい伝わってくる。。。Matt Brownのギターが素晴らしい。"alone"のラストでのギターソロなんて忘れられない。背筋から涙へとなって溢れる感情。

高く幽かに広がる空を見つめながら
罪悪感と温かさに埋もれながら
明日という時間を信じながら

Trespassers William - Alone

You gave me
Cold glass love
You've got teeth for biting and you've bore a hole in me

You and me
Hot and cold
You have crossed all safely while i teeter on my rope

Better than me
And i know
You are calm and symmetry and i'm an empty hole

My envy
Of all you own
I want to be a possession you dust and won't let go

Gentlest touch
And sweetest sound
Something you'll run back in for when the house burns down

Alone
Alone doesn't feel so cold
Alone
Alone doesn't feel so cold

'Cause your arms
Your arms they don't feel so warm
So come
Come love and take me home

What i am
And what you are
Some things just don't hold the way the night has trapped a star

Alone
Alone doesn't feel so cold
Alone
Alone doesn't feel so cold

'Cause your arms
Your arms they don't feel so warm
So come
Come love and take me home.
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by sh2o | 2005-10-09 10:09 | All Frontiers
a0023718_15322614.jpgベネズエラのJazztronik?
Armando GomezとFernando Gomezの二人組(兄弟?)Masseratti 2ltsの4thアルバム。だけど聴くのは初めて。ここちよいエレクトロビートに生ギターやアコーディオン、女性ヴォーカルや語り。そしてベネズエラの楽器クアトロやフルートなどがバランスよく光溢れる心地よい音空間を作り出している。途中やや中だるみするが、かなりストレス血中濃度がリラックスできる。
是非ほかのアルバム(前3作)も聴いてみたいな。ちなみに彼らのHPのgaleriaが面白かった。
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by sh2o | 2005-09-10 15:32 | All Frontiers
a0023718_15395872.jpg5月に来日公演を行ったOJOS DE BRUJOだが東京公演のみ。予定されていた万博公演が中止になってしまったので悔しい思い!しか~し!ライブDVDがでた!!嬉しい!!!
さてさて。内容は鼻血もの。かっちょいい~怪しい~燃える~も~踊りたい~~!すっばらしいです。血と砂が空に舞って土砂降りで落ちてくるような歓喜!メンバー誰がどうのこうのよりも何よりすべてを楽しんで演奏し歌い踊る彼らから得るパワーがすごいよ。後半に行けば行くほど歓喜を詰め込んだ万華鏡のような音楽が炸裂。野外でこんなの聴けたら最高だろうな~。
早くこの目で見て耳で聴いて体を揺さぶりたいよ!!!
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by sh2o | 2005-08-21 15:39 | All Frontiers

Bolero

a0023718_178625.jpg"Bolero" by Marta Gomez

Qué me dirá la noche si no sueño contigo?
qué me dirá la lluvia si no tengo tu abrigo?
qué me dirán las horas de esta madrugada si tú no estás aquí?
cómo le explico al alma que sin tus besos se puede vivir?

Pero que me dirá la luna cuando salga a buscarte
y no encuentre en mis ojos la misma claridad?
cómo le explico al aire lo que no puedo explicar

CORO
Aquí donde puedas verme
voy a esconderme de mi soledad
y si me encuentras prometo entregarte
mis ganas de amar


What would the night tell me if I don't dream about you?
what would the rain tell me if I don't have your shelter?
what would the hours of this morning tell me if you are not here?
how do I explain to my soul that I can actually
live without your kisses?

So what would the moon tell me when it comes out
looking for you and it sees my eyes are not as clear?
How do I explain to the wind that which I can't explain?

CHORUS
Here, right here, in front of you, where you can see me,
I am going to hide from my solitude,
and if you find me I promise to give you my desire to love.
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by sh2o | 2005-08-01 17:08 | All Frontiers

Paco De Lucia!

7/26(月)Paco De Lucia@万博ドーム
見てきました。聴いてきました~!

すごいのなんの…巨大スクリーンに釘付け…会場すべてを圧倒。 もう上手いとか指が動くとかいうレベルの話じゃない。パコの指先から生まれる音楽がそれこそ生き物のように自由に踊る。予測とか調和とかいう言葉もそこにはない。命の渇きと死の遠吠。乾いた木が割れ弾けるような音が固定概念のリフレインを砕くのがわかる。

パコとバンドのメンバーたちの繰り広げる見たこともない絵巻模様。
「これはなんなんだろう?」
「これが生命の音楽なんだよ」
そんな歌が聴こえる。

すごいものを見たよ…聴いたよ…
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by sh2o | 2005-07-26 18:08 | All Frontiers

Enzo Favata "CROSSING"

a0023718_2121081.jpgサルディニア島出身のサックス奏者Enzo Favataの新譜”CROSSING”。
何と2枚組全30曲。トータル155分にも及ぶ大作だ。といっても”Ushuaia”1曲を除き1989年から2004年までのホームスタジオやレコーディングのアウトテイクス、そしてライブ音源を収録したものだ。しかしもともと旅日記か絵巻物風な作風なだけに全く違和感はない。かえってEnzo Favata達自らを描く道程なだけに音が映像としてよりクッキリと輝いているように感じる。
とくにライブ曲はその地中海OREGONともいうべき演奏の素晴らしさもさることながら、サルディニアの合唱団やサルディニアの歌姫Elena Ledda、Dino Saluzzi、Enrico Rava、クロアチアのギタリストElvis Stanicらのゲスト陣の顔ぶれと演奏も興味深い。またそのライブの場所たるやサルディニアはもちろんイタリア、ドイツ、スロヴェニア、ブラジル、エジプトとアルバム”ATRANTICO”を地で行く道程だ。
Enzoのサックスは軽やかに哀愁を歌い上げる。Enzoの相棒Marcelloのギターはもう私の中ではジスモンチを超える存在だ。ライブではエレクトリックも弾き最早最強。Daniele di Bonaventuraは素敵だ。バンドネオンにピアノ。きれいに纏め上げるだけではない本物の音を彼は持っている。
このアルバム”CROSSING”のタイトルとコンセプトも南アメリカからイタリアへ戻る飛行機の中で、カーボヴェルデの島々を見ながら思いついたという。彼ら自身の音楽旅日記”CROSSING”。それは同時に私が彼らの音楽と出会えた”CROSSING”の証でもある。

素晴らしい音楽に出会うに時も場所も関係は無い。ただ贅沢をいうなら同じ時を同じ空気を、ミュージシャンや愛する人と共有できたら。私にとって音楽とはそういう喜びだ。
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by sh2o | 2005-07-17 21:22 | All Frontiers