Musica Argentina Brasileira All Frontiers


by sh2o

カテゴリ:三味線( 12 )

11/4(日)。
名古屋は金山に「じょんから倶楽部」という民謡会の発表会に行ってきた。
通っている三味線教室の先生がゲスト参加するし、なんていったって無料!(参加者の生徒さんたちは参加費を払っているのかな?)
じょんから倶楽部は近藤みち代さんが代表で、名古屋甚句などでCD出したり有名人のようだ…というか名古屋では草分け的な存在?
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内容は、三味線、太鼓、踊り、唄、相撲甚句、名古屋甚句…なんでもありの盛りだくさんでお腹いっぱい! 二部構成で、一部は「民謡玉手箱」、二部は「津軽の響き」。

一部は主に主催の「じょんから倶楽部」の発表会。これが初体験の雰囲気で面白かった。市民会館(中京大学ホール?)の中ホールでやったのだけど満員!まぁあれだけのゲスト(家元さんや名取、師範の方々)が来るとその関係者もいるので…とは思うけどそれでもすごい!700人くらいはいたのかな。
そんな中で生徒さんたちは発表するのだから緊張したはず。当日が初舞台というおじさんは緊張で、途中で歌えなくなっていたし(このおじさんが相当あやしかった…)、他にもいろいろハプニング満載!「玉手箱」というより「びっくり箱」?笑。でもよくあれだけの観衆の中で歌ったり演奏できるなと感心感動。じいちゃんばあちゃんの為にお孫さんたちが花束贈呈して、それを抱えながら唄うなんてとっても素敵だった。中にはお孫さんたちの三味線演奏をバックに唄っている人も(邦楽一家!)。

二部はゲストの唄、演奏がメイン。踊りや唄や三味線の家元さんや会主の皆さんの素晴らしい舞台を堪能!相撲甚句が意外によくてびっくりした!ドスコイ~ドスコイお皆で合唱。
目玉の二代目中村ひろ美さんと、神谷茂良(たかふみ)さんと中村民謡会の二代目中村隆志さんの三人による三味線合奏が予想以上にすごかった!なかでも神谷茂良の低音(一弦)の響きが半端じゃない。ベンベンバンバンではなく、ガリガリゴリゴリ!なんでそんな音がだせるのか?という感じ。神谷のフレーズは、いわゆる津軽三味線的なものから逸脱しており、非常にモダンでスタイリッシュ。異彩を放っていた。しかし津軽三味線はすごい…音とともに、撥が弦やボディにあたるカチカチという音がホールに響きわたっていた…。

でも一番よかったののは梅若流という秋田民謡・秋田三味線の浅野美和子さん(ビーチバレーの浅野美和じゃない)の秋田三味線!二弦三弦でトリッキーにメロディーを奏で(あくまでも唄の伴奏)ながら、一弦でリズムをビン~ビン~♪と打ち付けていく。単調なんだけど、それがループ状態になっていってすっごく気持ちいい。民族音楽なんかで単調な音楽がトランス状態に導いていくような、そんな一弦のマジカルな響き。奏者の浅野さんも美人だったし(笑)。先述の二代目中村ひろ美さんと、神谷茂良さんと、二代目中村隆志さんの三人による津軽ばやしでの演奏でもトランス状態になりかけた。かっこよかったな!

生徒さんたちの三味線合奏を聴いて「よっしゃ!追いつけ追い越せ~」と思ったと同時に、先生師匠たちの本気の演奏を聴いて愕然としましたです…なんでしょうか、あれは。道はまだまだ。練習あるのみ。

しかしこの発表会。午後1時から始まって終わったのは5時半…。それでも実際すごい楽しめた!隣のオバサン方は延々とおしゃべしながら見てた。「あの人は誰だれの娘」だの「あの人の子供はど~のこうの」。うるさかったけど笑っちゃった。他の皆さんも自由自由。そんなのあり?って感じ。だけどそれがごく自然に見えたな。

ジスモンチ後の、ライブ不感症から抜け出せたかな、という気がする。
というよりも、ジスモンチのライブを聴いたことで、何が変わったのか、少しばかりわかったような感じ。例えば、今までいろんな音楽を聴いてきたけど、自分にとって血となり肉となっている音楽はなんだったのか。または、これからの道となっていく音楽とはなんなのか、という意味で。

まだ確かなものは何も無いけれど。
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by sh2o | 2007-11-05 19:05 | 三味線

鶴澤清治

a0023718_18445853.jpg『三味線 鶴澤清治の世界 太棹の魅力』

邦楽については、とんと詳しくは無いが、昔から興味はあった。貸レコード屋から借りてきたハードロックやヘヴィメタLPをダビングしたカセットテープの脇に、「小唄・長唄」の廉価カセットテープなんかがあったりもした。もちろんそれは、芥川や永井荷風、泉鏡花の小説に影響された振りをして喜んでいたせいもあっただろう。その後「若手音楽家の挑戦」なる企画コンサートにて田中悠美子の演奏に感ずるものはあったが、「興味」の域をでるものではなかった。
そんな中途半端で意気地の無い「興味」をガツンと打ち壊したのが鶴澤清治の演奏だった。NHKで放送された二つの番組。
「闘う三味線 人間国宝に挑む ~文楽 一期一会の舞台~」
芸の真髄シリーズ第一回「文楽太棹 鶴澤清治」
mixi日記にも書いたが、驚きと共にそのかっこよさに半端な「興味」は打ちのめされた。

そして勇んで入手したこのアルバム。録音年月日は書かれていないが、ジャケットの鶴澤清治の写真を見る限りは相当昔しのもの?(鶴澤清治は1945年生まれだから80年代か?)演奏されている曲に関してはよくわからない。有名な演目の一節らしい。アルバムを手にされている方は解説を参照ください。内容はというと、いいなぁやっぱり。

1~4曲目までは鶴澤清治の独演とツレ弾き。いいんだこれが。弦の振るえる様子、撥で弾かれる姿、指先と弦の擦れる瞬き、声の向かう先。振動、響鳴、沈黙。これこれ!
5、6曲目はコロンビア・オーケストラとの共演。7~11曲目は山屋清とコンテンポラリー・サウンド・オーケストラとの共演。山屋清のことはよく知らないが、調べるとシャープスアンドフラッツのメンバーで、退団後は江利チエミの曲のアレンジ・編曲をしたり、自らのオーケストラを率いての活動もあるようだ。邦楽演奏家との共演も多いようだ。

さて、この山屋清とコンテンポラリー・サウンド・オーケストラとの共演が大問題だ。発売当初は評判芳しくなかったらしい。それはそうでしょう。僕みたいな辺境音楽愛好家が喜んじゃうような内容なんだから。完璧プログレです。どっちかというと鶴澤清治が客演という印象。それほど山屋サウンドが強烈!三味線の音がテレキャスターの音やギブソンシングルコイルの音に聴こえる。サウンドはモロにブリティッシュなビッグバンド(コロシアムにそっくり!『バレンタイン組曲』!!)を想起。三味線とヴィブラフォンとの音が実によく合う。変幻自在な音魔術に驚嘆…それでいて存在感を失わない鶴澤清治の三味線にまた惚れ直す。三味線にワウワウかけてバッキングしたらっこいいだろうな~と妄想。コロシアムの曲というか、ブラスロックの曲って三味線向きなんじゃないだろうか?そうか!Chicago!!"25 or 6 to 4"(「長い夜」)か!!!アイディア盗んじゃ嫌ですよ…といってもテリー・キャスのあのソロは三味線では無理ね…笑。最後に「〆はまかせろ!」と言わんばかりに鶴澤清治がベベン!と決める。勢い潔し!かっこいい!!

さて三味線にブラスロックと書いたが、ケルトにも三味線は合うと思う。フランスにGWENDALというケルトバンドがいるが彼らの曲を三味線でやったらかっこいいんだろうな~と思っている。パンパイプやティンホイッスルの音とも三味線はあいそうだし、なんといってもリバーダンスとの共演なんてどうなんだろう?あの「足捌き」と「撥捌き」の勝負!いかがでしょうか~?

とにかく…
止め処ない妄想を呼ぶ大問題作!
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by sh2o | 2007-08-27 18:45 | 三味線