Paolo Angeli / Antonello Salis "MA.RI"
2004年 06月 12日
それは恐ろしいデュオアルバム。異なる3箇所の場所で行われたインプロを収録。破壊的な衝動をぶつけ合うものではなく、お互いの秘密のレシピを教えあい、新たな秘法をもって集まった観客を歓待しようとしているかのよう。Antonello Salisというと昔Nana Vasconcelosとのデュオアルバムがあったな~、という記憶しかなく実際は音を聴いたことがなかったが、今回始めてAntonelloのピアノとアコーディオンを聴いたが、とても気に入った。典雅な響きの中に、時に諧謔、奇矯、苦渋、敬虔、滑稽を漂わせて踏み出す。そんな感じだ。同じサルディーニャ出身のミュージシャンEnzo Favataの音とどことなく共通性を感じる。Paolo Angeliは相変わらず、それは恐ろしい錬金術で生み出した愛器のサルディニアン・ギターを連れて神出鬼没。Paoloの演奏はもう聴いてください、というしかない。お互いのソロも充分にフューチャーしながらすれ違うことなく、一瞬だけ重なりあった時の中での生まれる奇跡の魔法。それはいかにもイタリア的であり、このアルバムもその中で輝き続けることだろう。
Paolo Angeli Site Offivial : http://www.paoloangeli.it/
http://www.geocities.jp/musica_arbrfr/
Paolo Angeli Site Offivial : http://www.paoloangeli.it/
http://www.geocities.jp/musica_arbrfr/
by sh2o
| 2004-06-12 15:31
| All Frontiers